ねこ先生と出会う前に私がやっていた自己流の婚活は、振り返ると散々だったわ。
積極的にアピールすれば必ずうまくいく!って信じて、気持ちだけは前進していても実際には後退するのみ。
「アラフォー独身」ってレッテルを気にしすぎて、結婚を焦りすぎていたのかも。
そんな私だから、ねこ先生と出会ってからの数ヶ月間、たくさんダメ出しされたわ。
ファッションから男性との接し方、逆効果になっていたアピールまでビジバシいわれて、まさにスパルタ。
正直、心の中で何度も「猫鍋にして食べてやろうか」って思ってたことは、黙っておくわ。
イヤになることもあったけど、アドバイスを聞いて本当に良かったって、今では思っているの。
本当よ?
…だって、結婚できたんだもの!!
見て!左手の薬指にキラリと輝く、婚約指輪!
昨日、大好きなカレが贈ってくれたのよ。
ずっと夢みてきた瞬間が、本当に訪れるなんて…。
これも、ねこ先生が姿を消す前に「伝えられることはすべて伝えました。これからは、実践あるのみです!」って、結婚相談所を教えてくれたおかげね。
結婚相手には、年収や価値観で絶対に妥協したくない!って熱弁し続けた私。
その結果、ねこ先生に「アラフォーって年齢も考えつつ条件にこだわるなら、結婚相談所がいいかもしれませんね」って言われたの。
その時は「全くモテない人が行くところじゃない!」って抵抗があったんだけど、ねこ先生に説教&猫パンチされて、目が覚めたわ。
結婚相談所って、とても効率のいい出会い方かもしれない!って。
結婚相談所に「モテない人の駆け込み寺」というイメージを持っているアラフォー女性もいるでしょう。しかし、婚活ブームが長く続いている昨今、そんなマイナスイメージは完全に過去のものとなりました。最近の結婚相談所は、できるだけ短期間で結婚したい人や、相手選びに妥協したくない人など、多くの婚活中の人が利用しています。
人気の理由は、短期間で結婚できる可能性が高い婚活方法だから。多くの婚活方法では、自分が主体的に動かなければ相手と出会うことさえできません。しかし、結婚相談所には婚活をサポートしてくれるアドバイザーや仲人といったスタッフがいます。相手探しやお見合いのセッティングなどを代行してくれるので、効率的です。また、婚活に見直しが必要なときは、的確なアドバイスで軌道修正してくれます。出来る限り早く結婚したい場合、上手くいかなくなる度に振り出しに戻っていては、時間がかかるもの。「この人と結婚して、うまくいくのかな?」と悩んだときに、相談できる相手がいると選択しやすいですよ。
また「結婚後、どんな生活を送りたいか」という希望に合わせて、相手を紹介してくれるのは結婚相談所ならでは。アラフォー女性は、結婚するまでに仕事を頑張り、経験やキャリアを積み重ねてきた人も多いでしょう。結婚した後も仕事を続けたい!と思っているなら、働くことを応援してくれる男性と出会いたいもの。会員の希望をヒアリングしたアドバイザーや仲人は、結婚後の仕事に理解のある男性を紹介してくれます。つまり、結婚相談所では希望に合った会員と出会いやすのです。もちろん、お見合いした相手とすぐに結婚を決めるワケではありません。結婚相談所は、あくまでも出会うきっかけ。数ヶ月の交際期間で恋愛をし、恋人同士の関係を経てから結婚します。普通の恋愛との差は、入り口だけなのです。
さまざまなことを経験してきたアラフォー世代は、物事を見る目がシビアです。とくに、自分を高めようと日々努力している人ほど、自分に厳しい傾向があります。そのため、自分のアピールポイントがどこなのか、わからない人も。結婚相談所のカウンセリングでは、アドバイザーから意外な部分を褒められることがあります。「落ち着いている」「時間を守る」など、自分では「できて当たり前」だと思っていることが、意外と男性に好まれる長所かもしれません。自分の知らない一面は、他人から言われなければ気付きにくいです。とくに、自分のどういった部分が男性に好まれるかを知るのは、難しいでしょう。結婚相談所では、婚活のプロであるアドバイザーや仲人が、会員の魅力を引き出し、お見合いやデートでどうアピールすべきか教えてくれます。「何年も恋愛をお休みしているから、お見合いやデートに自信がない…」という女性を、事前にフォローしてくれるのです。婚活では相手を好きになる努力が必要ですが、同じくらい、好きになってもらう努力も必要。自分のアピールポイントを活かしたいなら、的確なアドバイスをくれる婚活のプロと一緒に活動してみるのはどうでしょうか?
プロポーズしてくれたのは、私の誕生日の夜。
「ふたりで初めて過ごす誕生日だから、特別な日にしよう」って、カレが夜のクルージングに誘ってくれたの。
カレって、顔に似合わずロマンチストなのよね。そんなところも好きなんだけど。
夜景を見ながらのクルージングって初めてだったし、ずっと憧れていたから、いつもより気合いを入れてお洒落したわ。
カレに「きれいだな」って思ってほしかったから。
その言葉だけで、私にとって充分すぎるバースデープレゼントなの。
カレは待ち合わせ場所まで車で迎えに来てくれたんだけど、車から降りてくる姿を見てびっくりしたわ。
フォーマルスーツを着ていたんだもの!
その瞬間「もしかして…!」って期待しちゃった。
でも、迎えに来てくれたお礼と「カッコいいね!」って感想以外は、何も言わないでいたわ。
だって、せっかくカレが考えてくれた計画を台無しにしたくないもの。
わかっていても、あえてわからないフリをするのがオンナの愛嬌ってものよね。
ねこ先生に何度も「男性の前で余計なことまで喋りすぎです!」って叱られてきたし。
乗船場所までの車中、カレが聞かせてくれるお仕事の話を助手席で聞きながら、ずっとドキドキだったわ。
目的地についたら、船舶していたクルーザーに乗り込むんだけど、その時もカレが私の手を引いてエスコートしてくれたの。
手を取った瞬間から、すっかりお姫様気分よ!
「足元に気をつけてね」って言われた瞬間「白馬の王子さまって、本当にいるのね」って思ったわ。
白馬っていうか、カレの愛車は黒のクラウンだけどね。
でも、そっちの方が一緒に暮らしていくうえで重要よね。コストコで買い物しても、自宅までちゃんと運べるし。
船上では、豪華なディナーを楽んだり夜景を眺めたり、素敵な時間だったわ…
でも、いつまでも続いてほしい時間ほど、過ぎるのが早いのよね。
クルーズが観覧車の前に来た瞬間、どこかに隠していたらしい花束を取り出すカレ。
そして、「ぼくと結婚してください!」って、膝をついて私に差し出したの。
なんとな~く気付いていたとはいえ、いざ受けてみるとプロポーズって感動しちゃうわね。
しかも、船の上で!
ドラマみたいなプロポーズに憧れていた私は、あまりにも理想的すぎるプロポーズを前にして、返事すら出来ずポロポロ泣いちゃった。
「はい…」って、震える声で頷くことしかできない私を、カレが抱きしめてくれたわ。
その瞬間、遠くで打ちあがる花火。
「これも用意してくれたの!?」って顔をあげたら、「どうかな?」って笑うカレ。
優しい笑い方に、私もつられて笑っちゃった。
今日の思い出を胸に、私の理想を全て叶えてくれたカレと、これから何があっても一緒に歩いていけるって確信できた時間だったわ。
ただ、すべてがロマンチックだったひと時の中で、1つだけ残念だったこともあるの。
それは、涙でぼやけた視界の中で、近くにいるカレよりも遠くに見える夜景のカラフルな明かりがハッキリ見えたこと。
こういう大切な瞬間で相手がどんな顔をしているか覚えておきたいものだけど、叶わなかったわ。
でも、現実って全てが完璧には上手くいかないものよね。
そのほうが、いつまでも笑える思い出になるし、いいのかも。
それにこれからは、上手くいかないことがあっても、ふたりで乗り越えていくだけだもの。
今日から、大好きなカレとの同棲生活がはじまるわ!
必要な荷物は既に送っているから、今持っているのはハンドバッグとカレから受け取った合鍵くらい。
「仕事が遅くなるから、部屋の中で待ってて」って言われてるし、お言葉に甘えてさっそく合鍵使っちゃおう♪
…ここが私たちの新居なのね!
内件の時に見てはいるけど、やっぱり見慣れないわ。
広い部屋なハズだけど、今は段ボールが積みあがってるせいで狭く感じるわね~。
カレが帰ってくる前に、ちょっとだけ整理した方がいいかも。
取りあえず、真ん中にあるのを隅に寄せて……って、隅に何か白い毛だまりが見えるわ…。
ケサランパサランかしら?
……とっても見覚えがあるわね…。三角の耳に長いヒゲ…猫なんだけど、ただの猫じゃない…。
えーーーーー!?ねこ先生じゃない!
久しぶりね!!なんでまた私の前に現れるのよ!
私、もう結婚できたのよ?
え…何?飼い主が今日からここから住むから一足先に来た?
私、ねこ先生にはお世話になったけど、別に飼い主になったつもりないわよ?
……えーーーーーッ!?
ねこ先生の飼い主って、カレなの!?
…なるほど、合点がいったわ。
どうしてカレが、私の理想とするプロポーズを演出できたか。
だって私、ねこ先生に何度も話してきたものね。
夜景は外せないとか、サプライズじゃなきゃイヤだとか。
ちょっと待って、いつから?
どのタイミングで私とカレの関係を知って、色々教えてくれてたの?
ねぇってば!
昼寝に戻るなーー!!
聞きたいことはたくさんあるけど、それは追々聞いていけばいいかな。
だって、結婚生活は始まったばかりだもの。
カレのことも、謎が多すぎる猫のことも、「結婚」という長年の謎も、これから少しずつ知っていって、とびっきり幸せになろうと思います!
ありがとう、ねこ先生。これからもよろしくね。